「まぁ、また帰ってくるでしょ?“10年後”」

麻里奈ちゃんは、静かに微笑んだ。

「10年後の約束があるんでしょ?」

そう言って、俺の胸元を指差した。

キラッと光る、星の砂のネックレス。

普段は持ち歩いてただけだったけど。

「また、帰って来なよ?」

「…当たり前じゃねぇか!俺は約束を破らないからな」


葵…約束は守られたよな。

俺、後悔してないから。