「鍵開いてるし…」

茜か…。

部屋に荷物を置いて、服を着替えて、再び家を出る。

夏だから、まだまだ少し明るくて…。
いつもは大変な足場も楽に進める。

この家から海までは意外と遠い。
崖の上らへんにあるため、家から海はすぐ見えるけど。

のんびり歩いて、海へと向かう。

改めて遠いって実感するよ。


「………」

とりあえず、着いたは着いたけど…。

薄暗い静かな海岸には、誰1人といない。

茜…忙しい人を呼び出しといてなんなの?