「あぁ!」 茜もあの写真を持っていた。 「あはは…茜、涙目っ」 「うるせーよ!お前も泣いてんじゃん」 「だって…」 私たちはおばさんに手紙を書いて、自分たちの写真を置いて、この家を出た。 数年間の思い出がつまったこの家。 優しかったおばさん。 美海は本当に幸せでした。 「葵、元気かなぁ?」 正直、慣れない英語からは離れられてよかった。 「アイツは元気だろ。だって……あの島にいるんだから」 私は茜の言葉に頷いた。