「はぁ…戻ってきたんだなぁ…」

ひまわり畑を見つめながら、美海が微笑んだ。

「葵、髪切ったの?」

…そう。
あたしは少し前に、肩くらいまで、髪を切った。

ある…決断をするために。

「美海、背伸びたね」

前は同じくらいだった背が、今になったら、随分と違う。
時ってスゴいものだ。

「美海、あたし変わろうと思う。陽のことを忘れるって訳じゃないけど…ちゃんと、前に進むよ」

陽のことは、絶対に忘れない。
何があっても…忘れたはくない。