美海が…帰ってくるんだ…。

あたしは、自然と外に出ていた。

そのままある道のまま、歩いていく。
何かに引き付けられるかのように…。

夏の空は綺麗に青い。
向日葵が太陽に向かって伸びている。

まるであの時のようだった。

「葵ーっ!」
あたしを呼ぶ、懐かしい友の声…。

振り返ってみると
「美海…っ」

そこには美海がいたんだ。

「ただいま、葵」

「…美海…おかえり!」

偶然とここに来たら、偶然と美海に逢えた。

あたしたちは、そのままひまわり畑に向かっていた。