試験も簡単だし。
あたしの頭でも落ちることは心配されない。

「俺もそこ行く」
陽が微笑んだ。

「絶対だからね?」

「わかってる」

「ねぇ葵、東京の高校!?」

東京…だね。
あたし東京に住んでたし。

「美海の憧れ!都会だねぇ…もう葵にはついていけないよ」

何が?と思いながら、美海を見つめる。

まぁ…ずっと島育ちの美海には、東京なんて本当の都会は、世界が違うようだけど…。

「はぁ…お前ら、もういいから帰りなさい」

「ラッキー!」