ふぅ……。

 疲れた。

 私は今、ユリと一緒にいろいろな店に行っているところ。

 さっき河原くんが出ていったあとに休憩に入った女子数人に、可愛い可愛いと連呼され、ごちゃごちゃになりながらも着替えをすませた。

 メイド服で褒められても、私は嬉しくなーーーーい!

 それに、元から可愛くないと何回言えば……──。

「──結奈、ミスコンそろそろじゃない?」

「…………。」

 一瞬時が止まった。

「あぁぁぁぁぁ!!!!」

 しまった!

 もうすぐミスコン始まっちゃう!

 もぉほんとに最悪!

 人生で一番今日が最悪かもしれない。

 だから文化祭っていやなのよ……。

「はぁ、せっかくテンションあがってきたのに………。仕方ない、ユリまたあとでね?」

「うん、わかった!結奈なら絶対一位だよ!」

 そんなこと……──。

「あるわけないじゃん。」

 私はユリに手を振りながら走った。

 まさかあの事をみんなに言うことになるなんて、このときは思っていなかった……──。