「ちょっと、あんた達」

 美緒が集団に近寄っていったかと思うと、少し低いの声で話しかけたていた。

 あーーー美緒ーーー!!

「あ?誰?」

 えっ?あれ?

 みんな一斉に振り向いたかと思うと、竜也たちにはあんなに高い声で話しかけてたのに、同じ人とは思えない声で美緒を睨んで言った。

 女の子って怖い……

「誰じゃないわ。さっさとどっか行ってよ」 

「はぁ?なんなのあんた、ウザいんですけど~」

「マジないわ~。超ウザッ!」

 睨み合いが始まった。

 このままではきっと喧嘩になっちゃう!

 止めなきゃ!

「あの!皆さん落ち着いてください!」

 勇気を出して美緒の前に立った。

 目閉じちゃってるけど。

「今度は誰よ!こいつみたいなやつだったら、ただじゃおかな…!……!?!?……」

 怒鳴られてビックリしたけど、突然怒鳴り声がやんだ。

 なに?

 恐る恐る目を開けてみると、目を丸くした女の子達が私を見ていた。

「えっ……あの…」

 ……………………………。

「「「「キャーーー!可愛いーーー!」」」」

 ビクッ!!!!

 えっ?!なに?!何事?!

 えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?

「なにこの子可愛すぎ!」

「えっ…あっ、ちょっと…」

 頭を撫でられる。

「ヤバ~い、ほっぺたぷにぷに~♪」

「ひぁう…」

 頬をつつかれて、ちょっと痛い。

 爪のびてる……

「あの、少し落ち着いて…「「声も可愛いーーー!」」」

 ……どうしよう、会話にならない……。