「ごめん、瞬…道間違えた。」

「さすが美緒、相変わらずバカだな。」

「ちょっ…!なによ、しつれいな!少なくともあんたよりかは頭いいわ!」

 ………目の前で繰り広げられる口喧嘩はなんなんでしょう。

 まず最初に誰?このひと。

 瞬君が待ってた人には違いなさそうだけど、仲悪くない?

「…だいたいこっちに来て初めて出掛けるのに……………誰?この人達。」

 ちょいちょい、今ごろですか?!

 鈍すぎやしませんか…?

「あぁ、さっき仲良くなった人。イケメンが竜也で、美人さんが結奈ちゃんね。」

「ども…」

「え…あ…よろしくお願いします……」

 なんだろ…

 すんごく見られてる感じ…

 なんか言われる?

「なにこの天使のような子とイケメン!私、稲田美緒っていうの、よろしく!私ここに引っ越してきたばかりなんだ!仲良くしてね!」

 そう言うと手を握ってブンブン振り回してきた。

 あ~~手が痛い~~ちぎれる~~。