話しているとだんだん盛り上がってきてお互いの小さい頃の話をしていた。
「…それで、走ってたら転んじゃって。そのときに持ってたお菓子とかぶちまけちゃってさ。」
「あはは、結奈ちゃんて意外とドジなんだね。」
「しつれいな!私はドジじゃな…「…結奈」
ふと後ろから声がしたので振り返ってみると、ものすごく不機嫌な顔をした竜也が立っていた。
「あっ、竜也。」
「あっ、もしかしてこの人がさっき話してた人?」
「うん、そうだよ。」
そう言った瞬君を竜也がさらに睨み付ける。
何をそんなに怒ってるんだろ?
「おい結奈、そいつ誰?」
竜也が低い声でそう言った。
「えっ?あ…瞬君っていうの。友達待ってるんだって。」
「は?友達?」
えっ?どうしたの?
竜也は何かに驚いたように、口をポカンと開けて瞬君を見た。
「どうしたの?竜也君?もしかして彼女がナンパされてると思った?」
「…っ…………////お、思ってねぇよ!//////」
瞬君の言葉に、竜也は顔を赤くして目を逸らした。
「まぁ、ナンパしてたんだけど。こんな可愛い子滅多にいないし。いくら人を待ってるからといって話しかけないわけにもいかないじゃん♪」
「てめぇ…結局ナンパしてんじゃねぇか」
さらっと笑顔でそんなことを言っている瞬君を竜也は再び睨みはじめた。
このままだったら喧嘩になりそうだな。
そろそろ止めるか。
「もう竜也、そんなに睨まないの。瞬君も冗談はいいからさ。私が可愛いわけないじゃない。告白されたことないし」
「「(すげぇ可愛いのに……無自覚ってやべぇな…)」」