「俺、森川瞬っていうんだ。瞬って呼んでね!あとタメでOKだよ。」

 瞬君か。

 てかさ、こんな簡単に名乗っていいものなの?

 でも…名乗ってもらったからには名乗らないわけにもいかないよね…

「私は姫川結奈。結奈でいいよ。」

「へぇ~、見た目が可愛いだけじゃなくて名前も可愛いんだね♪」

 なんだこの人は…

 口説き魔か?

 初対面の人に向かって可愛いとか…

 まぁ、言われて悪い気はしないけど

「そういえばさ、結奈ちゃんは誰待ってんの?もしかして彼氏?」

 はぁぁぁぁあ?!

「違う違う!幼なじみの友達を待ってるの。」

「えぇ~そうなの?結奈ちゃん可愛いから彼氏かと思った。」

「お世辞はいいよ。その証拠に今まで彼氏いなかったから。」

「えぇ?!それまた意外!絶対モテるでしょ!告白とかいっぱいされてそうだし!」

「だからモテないからいないんでしょ~?告白されたことないし」

「いやいや、その顔でモテないのはおかしい。裏に何かある」←裏にあるのはファンクラブ

 そんなわけわからない会話をしながら竜也が来るまで待っていた。