「は~い、今行きま~す!」

 結奈が小走りで玄関に向かった。

 俺もその後ろをついて行く。

 ったく、誰だよ!

 ─ガチャッ…

「はい、なんでしょ?」

「あっ、姫川さんのお宅でしょうか?お荷物をお届けに参りました。」

 どうやら宅配便だったらしい。

「はい、そうです。ありがとうございます。」

「いえ、それでは失礼します。」

「ご苦労様でした。」

 結奈は軽く頭を下げてからドアを閉めた。

 手には小さなダンボール箱が。

「だれからだ?」

「ん?お母さんからみたいだよ。」

 お母さんって……

 嫌な予感しかしないんだけど。