「……ハァ…ハァ………竜也……あと何分…?」

「ん~、あと20分でチャイム鳴る。」

 走り続けて10分たった。

 体力には自信があるんだけど、さすがに10分全力疾走は疲れる。

 なのに竜也は全然余裕そうに携帯をみていた。

「……なんで…そんなに……余裕…なの……。」

「は?別に普通だろ?全力疾走してるわけでもないのに。」

 はいぃ?!

 全力疾走していないだって?!

 はっ!

 そうか、足の長さが違うからか!

 ペースを私に合わせてるから竜也にとってはゆっくりなのか……。

「…足長星人め………。」

「誰が足長星人だよ。お前がちっちゃ過ぎんの。」

 あっ、聞こえちゃったんだ。

「……ねぇ…歩いても…よくない?」

 今思ったらあと20分あるなら余裕で間に合うじゃん。

 ここから学校まで歩いて15分だし。

「そうだな。予想以上に走んの速かったし。」

「私が遅いと思った?」

「…いや、思ってない。」

 今の間は何?

「あのねぇ~、こう見えても族を一つ潰すくらいの体力はありますぅ~。」

「…怖ぇ~……。(ボソッ)」

 今の聞こえたぞ!

 ボソッっと言ったようだけど、ちゃんと聞こえました!

 前は不良どもを潰してたんだからそれくらいは出来ますよ!

「一応雪姫だったんだから!女だからってなめないでよね!」

「わかった………そういえば、なんで雪姫やめたんだ?」

「えっ?」

 雪姫をやめた理由……。

「─…ごめん……。」

「えっ?」

「ごめん、今は言えないの。」

「なんで?」

「えっと…理由がちょっと…あれで………///」

「??」

 雪姫をやめた理由…

 恥ずかしい理由なんだよね……///

 だから言えないの……。

 まぁ、竜也に関係してるかな////