花蓮が勝った後。

いつもの場所に戻ってから、麻美さんは私を見つけると頭を思い切り撫でた。


「あ、麻美さん?!」

「菜々美ぃぃ」


どぎまぎしながら答えると、麻美さんは顔をくしゃくしゃにして。


「あんたは、立派な花蓮メンバーだ!」

「………」

「頼りにするよ」

「…………」

「…どした?」


麻美さんの後ろから佐緒里さんもやってくる。


「菜々美、今日はサンキュな!
まじ助かったぜ!菜々美いないとダメだな」

「……………」


必死に堪えていたのに。
ぽろぽろと、涙が頬を伝う。


「…おいおいおい!!!」

「ど、どうした!?」


止めようと我慢するが、それに反して涙は流れ続けた。