「ぐっ!!!」


違う光メンバーの後ろからの不意打ちに佐緒里さんが思い切り倒れ込んだ。
鉄の棒を振りかざして、また佐緒里さん目がけて下ろそうとする。


「……てめええ!!!!」


気付いたら、そう声が出ていた。


助けなきゃ。



考えるよりも先に勝手に体が動いた。

あんなに嫌ってた佐緒里さんなのに。


私でなくて、他の誰かにやられるのなんて。



私は何の武器も持たずに私は佐緒里さんの盾になった。

背中で思い切り振りかざされた鉄の棒を受け止めた。


「うぐ!?」


みしっと骨の砕ける音がする。

左の肩にそれが食い込んだ。
佐緒里さんに体重をかけて倒れそうになると、気付いた佐緒里さんが叫んだ。



「菜々美ーーーーーー!!!!!!
てんめええええええ!!!!」


私と入れ替わりにそいつに殴りかかった。

そいつが棒を振りかざすより先に、佐緒里さんの拳が顔面に入る。