騒ぎを聞きつけた教師数人に取り押さえられて、私と沙里は無理矢理離される。
別々に連れて行かれて、色々話を聞かれた。

その間中、私はずっと口を固く結んでいた。
代わりに都が話すけど、教師はそれを許さない。


あまりにもイライラするから、

「うっせーんだよ!大人は関係ねえんだよ!」

そう叫んで私は部屋を飛び出した。

都も慌てて着いてくる。


学校から出て、自転車置き場まで並んで歩くと都が静かに言った。



「菜々美、沙里…ムカつくな」

「…ああ、本当に」


この一連の事件が、最初の光と花蓮の抗争になる事を私と都は知らなかった。



それから、私と都は学校での出来事を花蓮メンバーに話す事なく過ごしていた。
あの日から、学校には行ってない。
それは都も同じ。


いつも、花蓮の溜まり場に向かってクダラナイ話をして一日を終えていた。



沙里の事なんか、頭から消えかかっていた時にそれは起こった。