「…哲」


「あ、なつき。
まじで来てくれたんだな」



哲の家を出たなつきは、麻美の訃報を聞いてわざわざ出向いてくれた。
麻美とはなんの繋がりもないのに、哲のために駆けつけた。



麻美の顔を見るのは初めてだったなつきは感嘆の声を漏らす。




「…麻美ちゃんって、まじで綺麗なんだな」


「ふは、麻美の良さ少しわかったか」


「……哲、今日泊まらせろよな」


「……おう」





なつきのさりげない優しさが、哲には嬉しかった。