「麻美ーー!」


「凛、てめー邪魔するなら容赦しねえぞ!」


「何もしねえよ!
私も最後に走りてーんだよ!」


「はあ!?」


「こんな大型パレードないだろ?
麻美のことは嫌いだけど、走ることとは関係ねーだろ?」


「…凛」


「最後にあいつらにもでかいパレードさせてーんだよ」




凛の後ろからは光の仲間がたくさんついてきている。

……ここら辺で花蓮以上にでかい集会はない。
じゃあ、迷うことはない。





「……朱美ー!佐緒里ー!!!」


「何ーー!」


「道開けろ!
光と並行して走る!」


隣にいる凛の目が見開く。


「はああ!?正気?」


「気持ちよく走るのに関係ねーーーよ!」


あたしが笑顔でそう言うと、佐緒里と朱美が溜め息をついていた。




「もーーー麻美ってまじでお人好しすぎだわ」


「そーそー」



ぶーたれてる佐緒里と朱美を無視してあたしはスピードを上げた。