「…あたしは後少しで引退だ」


「だからどーした」


「あたしとのクダラナイ因縁を終わらせよーぜって言ってんだよ」


「何勝手なこと言ってんだよ」


凛は反対の拳であたしの顔面を思い切り殴る。
口の中が切れて血の味がする。
あたしはそれをぺっと吐き出して、凛を睨みつけた。



「約束する気はねーみたいだな」


「ハナっからねーっつってんじゃんか」


そう言うと、凛は鉄の棒を持った。
あたしは素手で凛へと向かう。




鉄の棒を振りかざす凛の間合いに入り、腹に一発パンチを入れた。
それと同時に腕に鈍い痛みが走る。
凛の攻撃はあたしの腕にヒットしていた。




「ぐう…」


「…っ」



腹を抱えてしゃがみこむ凛を冷たく見下ろす。