「…凛、お前いい加減にしろよ」


「ああ?」


「いつまであたしに執着するんだよ」


「何の話だよ」


「男に振られたぐらいであたしに八つ当たりしてんじゃねえよ!」


「……あははは、何勘違いしてるの?」


「…は?」


「バカ言うなよ、私はあんたが嫌いなだけ、目障りなだけ!
男なんて関係ない」


「…は、そうか。
じゃあ、金輪際手を出すなって誓え」


「はあ?」


「今、タイマンして負けたらもう、花蓮の仲間に手を出すなって誓え!」


「…何でそんな約束しなきゃなんねーの?」


「卑怯なんだよ、いつまでも。
あたしを狙ったらいいのに、あんたは周りを狙う」


「だから何?卑怯?
どこがよ、あんたは正義の味方とでもいいたいわけ?」


「ふっ。そんなんじゃねえ。
あたしは花蓮のアタマだ。
腐っても暴走族。
正義だなんてこれっぽっちも思ってねえ」


「じゃあ、なんなんだよ!」


「花蓮は関係ねーんだよ!
あんたとあたしの因縁に!
あたしを嫌おうと勝手だけど、花蓮を巻き込むんじゃねえ」


「…じゃあ花蓮辞めればいーだろうがよーーーー!!!!!!」




そのままあたしに突っ込んでくる凛。
真っ直ぐパンチを受ける。
ぎりぎりと、パンチを受けた右手に力を入れる。