「俺を麻美の最初で最後の彼氏にしてよ」


「………は?」






冗談だろ?と思って見た哲の顔は真剣そのもので。
さっきまで弱々しく揺れていた瞳は。

しっかりとあたしを見据えていて。





「…意味わかって言ってんの…?」


「わかってる」


「あたし、死ぬんだよ?」


「ああ」


「はあ!?
どうして死ぬのわかってて付き合うんだよ!?」


「好きなんだよ!」


「あたしのこと好きならなおさら付き合えねえよ!!!」


「どうしてだよ!」


「哲が辛いだけだろうが!!!」





そう、叫んでから。

あたしは息を吸い込む。




だけど、哲の顔は…。