そうだ。
麻美ちゃんは俺がまじでまじでまーじーで好きになった女。



そう簡単に諦められない。


なつきの言葉で目が覚めたような気がした。



「…諦めたくない…。
けど、あんなに拒否されたら」


「じゃあ諦めれば?」


「なんだよ、それ!
ちょっとは優しくしろよ~」


「その麻美ちゃんが、いきなりそんなこと言う女じゃないってわかってんのは誰?」


「…………俺」


「じゃ~どうすんの?」


「話する!会う!
そんで付き合う!」


「…付き合うかは置いといて、会わないとだろ、それ」


「そうだよな、そうだ」


麻美ちゃんは理由もなくそんなことするような子じゃない。
それを一番わかってたのは俺のはずなのに。



「ありがとう!
なつき、飯行こう!腹減った!」


「よしきた!」




そう言うと、なつきは車を発進させた。