1人の男子が遠藤を押して、遠藤の体はヨロヨロと後ずさる。


そしてそのまま教卓にガンッとぶつかって――――……


パリーーーン!


教卓に乗ってた花瓶が落下して割れ、破片が遠藤の左腕を切った。


「…………っ!!」


痛さに顔をしかめた遠藤は白い服を着てて、血が滲み、そこだけ白から赤に変わる。


「キャアアア!」


「稚鶴っ!!」


半泣きの野々谷が慌てて駆け寄り、ゆっくりと遠藤を立たせた。


「アンタ何やってんのよ!」


「最低!!あり得ない!!」


クラスの女子が一斉に、遠藤を押した男子を責め立てた。