色のない世界。
つまらない世界。
何度も裕也の元に行こうとした。
でもやっぱり怖かった。

そんなある日

「裕也・・?」
裕也が戻ってきてくれた!そう思った私は
その人に抱きついた。
「裕也っ!会いたかったんだよ?ずっと。まってた。」
その男の人は目を丸くして
私を見た。

よく見ると裕也ではない。
似てるけど違う。
あの優しくてトロンとした目ではなく
強く自信を持っている目だった。

「す、、すいません」
私は謝った。
「君可愛いね。俺、蒼井雅紀。君は?」
「は?、、」
「いや、だから名前は?」
「篠宮ゆい、、」
って何名前答えちゃってんだろ。
「携帯。ほら早く。」
「え、あ、はい」
なにこれ。新手なナンパ?
『ぴぴっ』
「おっけー。赤外線完了!んじゃメールするね。バイバイ」
「はあ、、。」
何なんだこの人。
まあいいや。返信しなきゃいいだけだし。
だいたい裕也以外興味ないし。