そんな事をしゃべっていると休み時間のおわりを告げるチャイムがなった。
次は学活の時間だったな、何するんだっけ。
しばらくして先生が入ってくるといきなり
「席替えをします。今からクジ引いてね」
いきなりすぎるでしょ、心の中でツッコミをいれながらもホントはとてもうれしかった。
新しい人といろいろしゃべって名前を覚えていかなくちゃな。そんな事を思っていると後ろから
「うち滝本君と隣になりたいな」
とかわいらしい声が聞こえた
「なれるといいね」と人事のように言っていると
「亜美は隣になりたい人とかいないの?」
いるわけないじゃん、名前覚えてない人いるのに・・・
「米川君とかありそうだね」
誰?頭にはてなマークが大量にでてきた
「滝本君といつも一緒にいる人じゃん、あのちょっと存在感がない」
へー、そんな人もいるのか。勝手に納得してると私のクジをひく番がまわってきた。


番号と黒板を照らし合わせて机を移動させる。 私の位置は廊下側の後ろから3番目まえからも3番目という微妙な位置だった。
1人で周りの人を待っていると私の後ろにまた聞き覚えのある声が聞こえた
「亜美~、また近いね」
やった。またまりちゃんと前後だ。うかれているとまりちゃんの隣に男子がやってきた。
「滝本栄斗です、よろしく」
まさかの滝本君!
びっくりしてまりちゃんを見ると、とてもうれしそうに笑っていた。
そしたら、私の横にも男子がきた。
誰だ。。。
隣に座ったのは・・・肌は女の子よりも白くて、体も女の子よりも細そうな、そしてなにより全然笑わなそうな男の子だった。
誰?頭の中でいろいろ考えたけど全然わからなかった。 そしたら、さっきまで滝本君としゃべってたまりちゃんが
「うわ、まりすごいかも。亜美の隣の人あてちゃった。その人米川君だよ。米川一樹君」
これがあの存在感のない・・・でも容姿をみたら納得してしまう。
ホントに色白いし、全然しゃべらなそうだ。
「私、田中亜美です。よろしく米川君」
私は気まずくならないように明るく努めた・・・なのに
「・・・・・・・・・」
無視かよ!
なんていう人だ。


これが私が米川一樹君に抱いた最初の感情だった