「聞きたいか?」


「…はい、聞きとうございます」


「本当なら教えられんが…そなたは美人だからな。特別だ」


「ありがとうございます」


美人って思って教えてくれるなら…ありがたいことこの上ない。


「ただし。…言うことを聞いてくれたら、な?」


ニヤリと笑って、男は言った。


なんだ、こいつ。


はっきり言うと、キモイ!


土方さん以上の変態だろ!


「どうした、遊女なら聞いてくれるよな?」


「…はい、もちろんでございます」


仕方ない、みんなのためだ。


嫌々頷く。


「…俺たちは京のやつらに俺たちの存在を認めさせてやる!方法は…無差別殺人」


!?こいつっ…頭大丈夫か!?


有り得ない…関係ない人たちまで巻き込む気か!


「どうだ、いい方法だろう!?」


「……さすがどす」


許せない。


なんでそんなに簡単に人を殺せるんだ!


新撰組のみんなも、人は斬る。


でも無差別じゃない!


…無差別じゃないなら人を斬ってもいい、なんて理由にはならないけど。


でも、だけど!


無差別殺人なんて…許さない。


早く、伝えなきゃ!!