「おはよ。」
眼をこすりながら一階に行く。
「おはよー」
和がソファーに座りながら言う。
「ねぇ今日、日曜だしさ、どっかいかない?」
翔が、ご飯を準備しながら言う。
「いいよ!」
和と私がすぐ返事を出す。
「ねぇ、和音もう中2だし遊びたいんじゃない?」
ビクッ!
何時の間にか私の後ろに雅樹がいた。
どうしよ…バレたくない…。
「………」
ついつい無言になる。
その時。
「おはよ!」
亀が降りてくる。
「ん?何々?どったか行くの?」
場の空気に気づき、聞いてくる。
「あのね、和音ももう、中2だし友達と遊びたいんじゃないか…って話してたんだよ」
とっさに翔が言う。
「いいんじゃない?別に、遊びたかったら言うでしょ!」
っとニコニコしながらテーブルに座る。
「早く食べようよ!」
そして、手招きをして、私達を呼ぶ。
亀は、同じ中学だから私がどんな状況か、知っている。

みんな、テーブルに着く。
私は亀の隣に座る。
「ありがとう。」
こそっと言う。
「いいよ、大丈夫!」
そういって笑ってくれた。
皆それぞれ食べ始める。
「ねぇ、和音が友達と遊ばなく…」
「ねぇ!今日何処行く?」
雅樹がいい終わる前に今度は和が止める。
さっきのでだいたいわかったらしい。
「もうすぐ衣替えだし、ショッピングモールでも行く?」
今は春だ。丁度良い。
翔が自慢げに言う。
皆それにオッケーし、行く事になった。


「行こーー!」
玄関で靴を履く。
亀も行く気満々だ。
「おい!亀!自分の立場考えろって!」
翔が、サングラスと帽子を投げながら言った。
「あっ!ごめん!」
ちょっと申し訳なさそうにサングラスをかける。
うちの兄は、皆アイドルだ。
翔、雅樹、和は、おんなじクループなんだけど、亀は、和と音域が似ていて、メインヴォーカルが、決まらないっと言う事で別々になった。