●康太●

今日は、バレンタインデー。

俺は、ちょっと楽しみにしていた。

もしかしたら愛歌から貰えるって言う自惚れを期待して。

俺は、朝いつもと同じように愛歌の家に行った。

愛歌が朝食を食べ終わったらおばさんが突然言った。

「そう言えば、愛歌も康太君にチョコあげるの? 去年は、あげてたけど……」

おばさん、ナイス。

自分からは、言いづらかったから。

愛歌は、その質問を無視して「康太、行こ」って家から出ようとしてる。

おばさんは、「なるほどね」と言ってニヤニヤしてた。

俺は、どう言う意味か分からなかった。

愛歌の家から出て俺は、言った。

「今日は、バレンタインデーだなぁ」

俺は、愛歌に分かるように言った。

「そうだね」

愛歌は、そっけなく歩いて行った。

「なぁ、愛歌は俺にチョコくれるの?」

俺は、聞いて見た。

「康太は、いろんな女の子から貰ってるからチョコいらないでしょ」

愛歌は、そう言った。

俺が1番にチョコほしいのは、愛歌なのに……

愛歌は、勘違いしてるし……

「お前、分かってないな」

俺は、寂しそうにそう言って先に歩いた。

こう言ったら俺の気持ち分かってくれてるよな?

でも、愛歌は俺の気持ちに気づいてなかった。

愛歌は、鈍感だからな。

学校に行く途中、あれから1つもしゃべらなかった。

何話していいか分からなかったから。

学校に着いて教室に行った。