「愛歌ちゃん、大丈夫? 本当に何もされてない?」
光輝君が私に聞いて来た。
「大丈夫。何もされてないよ。さっきは、ありがとう」
私は、光輝君にお礼を言った。
「はい。コレ」
私は、ベンチに座ってジュースを受け取った。
「さっそくなんだけど、言っていい?」
「うん」
話って何だろう?
「愛歌ちゃんは、勇輝の気持ち考えたことある?」
光輝君が言った。
勇輝の気持ち?
「勇輝の気持ちって?」
私は、光輝君に聞いた。
「愛歌ちゃんは、知らないか。こんな事言うのあれだけど、勇輝本当は愛歌ちゃんの事好きなんだよ。愛歌ちゃんが危篤中の時、マスコミ者が愛歌ちゃんの事バカにして勇輝が殴りかかろうとしたんだよ。誰よりも1番愛歌ちゃんの事、心配してた。俺は、勇輝に相談に乗ってたから勇輝の気持ち分かるけど、愛歌ちゃんは知らないだろうなぁって思ったからそれだけは、知ってほしかった。親友としてやっぱり勇輝の事、ちょっとでも愛歌ちゃんが考えてくれたらって思ったんだ。こんな話してごめん……。でも、ちょっとでもいいから勇輝の事考えてあげて」
光輝君が真剣に言った。
私、勇輝の気持ち全然考えてなかった……
勇輝の本当の気持ちに気づいてあげれなかった……
私は、後悔した。
だから勇輝の事、ちょっとでも考えて見る。
「うん、分かった。光輝君、話してくれてありがとう」
私は、言った。
「いや。それより、そろそろ戻ろうか?」
「うん」
私と光輝君は、詩織と康太が居る所に戻った。