学校に着いた。
教室に入ったら詩織と亜由が私の方に来た。
「なぁ、昨日どうだった?」
きらきら目を輝かして聞いてくる亜由。
「もちろん。OKだったんだよね?」
勝手に決め付けている詩織。
「ううん。康太に結局チョコ渡してない……」
私は、首を振って言った。
「何でなん?」
「そうだよ。何で?」
詩織と亜由が一斉に聞いて来た。
「康太は、違う子と付き合ってるよ。だからもういいんだ」
「えっ、そうなん?」
亜由は、残念そうな顔していた。
「愛歌、ごめん……てっきり私うまくいったんだと思ってた」
詩織が私に謝って来た。
詩織も亜由も悪くない。
悪いのは、私で……
「謝らないで。もう、康太の事ふっ切れたから」
「愛歌……」
詩織と亜由が私の方を見て来た。
「絶対おかしい。私、小野君に聞いてくる」
亜由が言った。
「亜由、やめて。私、ふっ切れたんだからね」
私は、笑顔で言った。
「愛歌、作り笑いはやめた方がいいよ。辛いなら辛いって言っていいんだよ」
詩織が優しく言ってくれた。
「よしっ。屋上で話そうや」
「うん……」
私と詩織と亜由は、屋上に言った。