「ねぇ、康太君は昨日チョコ何個貰えた?」
お母さんが康太に聞いた。
「去年と同じですよ」
康太は、そう答えた。
「康太君ってあいからわずモテるのねぇ。愛歌からは、貰ったんでしょ?」
「いえ、貰ってません」
私は、康太の方を見た。
一瞬顔が曇ってるように見えた。
気のせいかな?
「康太君は、付き合ってる人は居るの?」
私は、それを聞きたくなくて急いで食器を運んで家から出た。
「愛歌、何でまた置いて行くんだよ」
「お母さんとお取り込み中だから。私、康太に聞きたい事があるの」
私は、言った。
「何?」
「康太は、あの子と付き合ってるの?」
私は、恐る恐る聞いて見た。
お願い……違うって言って。
「本当だよ……」
康太は、あっさり言った。
昨日のは、やっぱり夢じゃなかったんだ……
「だから愛歌と学校行くのは、これで最後な。でも、今まで通りで居ような」
康太は、そう言った。
もう、康太と一緒に学校に行くの最後なの?
康太は、明日からあの子と一緒に学校に行くの?
そりゃー。そうだよね。
康太は、あの子と付き合ってるんだから。
「うん……」
私は、声を出すのに精一杯だった。