学校に行くと1番乗りだった。

いつもはセイカが1番乗りで、を迎えてくれるのに。

私たちは6組だ。

電気がついていたのは私のいる6組と3組だった。

3組にはおそらく美山咲良(みやまさくら)がいるのだろう。

咲良はセイカの幼馴染で、アイドルなのだがとてもおとなしく、しゃべらない。

そんな咲良にセイカは「私がまもってやんなきゃね。」なんていっていた。

テレビでみている彼女は別人のようで、どちらが本当の咲良なのかはわからない。

セイカは休みなのか?風邪をひいているといっていたし。

…よし。咲良に話をききにいこう。




「美山さん。」


かわいい顔がこちらをむいてきょとんとしている。本当にかわいい。


「あ…浅田さん」

声までもがかわいらしい。

まるでお人形のよう。

「セイカは?」

「あ…セイカちゃんは、風邪ひいちゃったって。」


「あ…そっか。」



沈黙だ…。

とりのさえずりがいつも以上に大音量できこえるような気がする。


「あッあの!浅田さん…」

「ん?」

「私と…友達になってくれないかなぁ?」

「…いい…けど」

不思議な子だ。友達になってなんて改めていうものなのか?と疑問におもった。

「よかったぁ…」

そういう彼女がとてもかわいかった。

「じゃあ、さくらってよんでもいい?」

「もちろん!!」

「じゃあ、唯ちゃんってよんでもい?」

「唯でいいよ」

「…ほんとにいいの?」

「…うん」

「唯!」

本当に純粋というのか、なんといっていいのかわからないが彼女はかわいい。