「ごめんって・・、」


「もういいですー、」


「でもさ、俺、本当にずっと藍が好きだったよ。」


「そんな事言われたって騙されな、」


ぐらっ、その言葉が似合うような動きで、私のからだが傾いた。


「い、か、ら・・。って・・え、」


「本当だから、」


「ちょ、あい、とく・・ん・・?」


目の前には、彼の体。


え、っと・・


私は今、何をされている・・の。


トクン、トクン。


どうやら私の心臓の音ではないらしい。




あ、・・抱きしめられてる・・?




「・・え、あ・・あい、とくん・・っ」


「なに?」


「はな、して・・っ」




「やーだっ、俺を疑った罰。」


「ごめ、ん、って。信じるか、ら・・くる、しい・・っ」




「しょうがねーなぁ、」


「あり、がと。私だって、逢斗くんの事。好きだよ、」


私は微笑む、




「あー、もう。我慢できねーっ」


ぐらっ、また私のからだが傾く。


「あい、とく・・ん。キャラ変わって・・ない?」


「うるさい、黙ってなさい。」


「ごめ、んなさい。・・あ、あいとくん。雨、やんだよ。」


「ん、ほんとだ。散歩、行くか。」


「うん、」






私達は、それから、今まで会えなかった時の事を話して、


離れていた時の穴を少しずつ、埋めたんだ―。