【新】



初めて知った井上の気持ちは俺と同じだった。



俺は今までにないくらい嬉しくて、幸せだ。



それと同時に思うのは、俺は教師で、井上は生徒だ。



引いてたはずの線は井上の言葉で遥か彼方に飛ばされた。



俺は悪い事をしようとしてるのか?



人が人を好きになる事のなにがいけないんだ?



いや、教師と生徒はマズい…。



俺は嬉しさ半分、不安半分でその後の授業をこなした。



自分の家に帰って一人寂しい夕食。



俺は一人暮らし。



ワンルームのアパート。



明日は休みだ。



井上に会えない…。



その時、俺の家の電話が鳴った。



滅多に鳴らない電話。



何かの勧誘か、間違い電話?



学校からって事もあり得る。



「はい。」



俺は電話に出た。