―有坂 夏希―

元気で、小さなことで大げさに

なる。

そんなに目立つってわけではない。

普通の女の子。




そして…

中学の入学式―…

『わああッ 気持ちいい…!!』

入学式前、

心落ち着かせるため、

あたしはいつも、

草むらに横になり、

青い青い空を見上げる。

そして、風を浴びる。

『お前も同じ学校なんか?』

男の子の元気な声が聞こえた。

『…え?』

横をみた。

それは…

小学の頃の入学式に出会った

男の子に似ていた…

この感じ…

何かな?

この男の子…

風みたい…

あたしは、

例えるのが面白くて

クスッっと

笑ってしまった。

『なッ…なんだよ…?』

男の子は、びっくりしていた。

『お前、何て名前?』

あたしは、言っていいのか、

言ってはいけないのか。

迷った。

理由は分からない。

でも…なんとなく…