3時間目だったかな、やっぱり頭痛がひどくて、教科担も顔色が悪いって言うから、私は保健室で休むことに。

熱でも出てくれれば帰れるのにな…。

体温計を脇に挟んでいると、保健医が用があるとかって席を外した。

入れ替わりでやってきたのは、ウメだった。

「咲が保健室来たって聞いて…」

息切れてる…何、急いで来たの?心配して?

期待みたいな感情で、体が宙に浮いた気がした。
いやいや、そんな訳ない、直ちに冷静を装う。

「熱あるのか?」

見たことない顔、聞いたことない声。

今朝から私変だ、なんでウメを意識してるの!
恥ずかしくなって、目をそらした。

ウメは、はっとして
いつものひょうきんな先生に戻った。
「さぼりですかぁ」

「違う、具合悪くて…」

また、ウメが私の頭に手を乗せた。

「悩んでるなら、メールでもいいから、俺に言えよ。」

だからやめてよ、その、いつもより低い声。
心拍数が上がって、体温計が示した私の体温は、7度2分。

頭がぐるぐるして、その日、私は早退した。