次の日から、あたしは歩いて学校まで行くようになった。
帰りも歩き。
かっちゃんのクラスとは校舎も離れてるから、会うことすらなくなった。
でも、前みたいに食べられなくなったり、夜眠れなくなったりはしなかった。
かっちゃんに彼女が出来たことを、ちゃんと自分の中で理解出来たからかな・・・
かっちゃんの彼女にはなれないんだっていう、諦めがついたのかもしれないね・・・

そんなあたしにある日健ちゃんが、

「ねぇ、雪奈、何で克哉と一緒にいないの?好きなんだろ?」

と聞いてきた。
かっちゃんに彼女がいることを知らないみたいだった健ちゃんには、本当のことは話せなかった。

かっちゃん・・・彼女出来たこと、健ちゃんにも話してなかったんだね・・・

「好きだから、一緒にいれないの・・・」

そう・・・あたしがかっちゃんと一緒にいると、かっちゃんの幸せの邪魔しちゃうから・・・

「なんだ、それ・・・」

納得いかない顔の健ちゃんだったけど、あたしがそれ以上何も言わなかったから、健ちゃんもそれ以上聞いてくることもなかった。