少しして、ベッドの上で放心状態だったあたしを、起こして抱きしめてくれたかっちゃん。
しばらく何も言わないでただ抱きしめていてくれたかっちゃんは、おもむろにあたしを離して、どこかに電話をしだした。
「あのさぁ、ガラス割っちまって・・・すぐに直してもらいたいんだけど・・・うん・・・そう・・・えっ?!そうか・・・悪りぃな!じゃあ、頼むよ!」
何をしているのか不安になったあたしの顔を見てかっちゃんが言った。
「あぁ、クラスのやつの親父さんがガラス屋でさ。今すぐ直してくれるって・・・ごめんな・・・ガラス割っちまって・・・」
何も言えずに首を横に振ったあたしを立たせたかっちゃんは、あたしの手を引き、かっちゃんの家に連れて行った。
「ガラスが直るまで、俺ん家にいろよ。体調、良くないんだろ?俺のベッドで寝ててもいいから。」
そう言って、かっちゃんはあたしの家に戻って行った。