「雪奈!」

ガシャーン!!

かっちゃんの声と一緒に聞こえたガラスの割れる音。
すると、ベランダの割れた窓から鍵を開けたかっちゃんが入ってきた。
そして、あたしの上に覆いかぶさってる門脇くんを引き剥がすと、壁に押し付け、門脇くんを殴った。

「いってぇな!何すんだよ!」

そう言った門脇くんの胸ぐらを掴んだかっちゃんが言った。

「お前!雪奈に何してた!!」

「何って、キスしてたんだよ!付き合ってる女にキスして何が悪い!お前には関係ないだろう!」

「関係なくねぇ!雪奈、泣いてんじゃねぇか!」

そう言ったかっちゃんは、また門脇くんを殴った。
かっちゃんに殴られて口から血を流した門脇くんは、部屋から飛び出した。
その門脇くんを追いかけて階段を降りて行ったかっちゃん。
しばらくして、かっちゃんの声が聞こえてきた。

「もう雪奈に近づくな!今度雪奈に近づいてみろ!こんなんじゃ済まねえからな!」