突然響いた女の子の声。
映像に幼い女の子が映る。
一度見たことがある。
この子は、
「6年前の海羅……」
前に一度同じような感じで出てきた。
間違いなく彼女は海羅だ。
『うん、なんとか……ってか君だれ?』
6年前の俺の声。
2人の会話は続いた。
『あたしがあなたを助けてあげたの』
『君が?その小さい身体で?』
『うん。バカにしてるの?』
『いや、別にそういうわけじゃないけど……』
6年前、荒い波で泳いで溺れた俺を助けたのはまさかの海羅だったんだ。
でもどうやって?
『泳ぎは誰にも負けないからね』
そう言ってにっと笑う彼女。