「瑠衣……」
「可愛いよ。最高だ」
「ありがと」
立ち上がった彼女をためらうことなく抱きしめた。
「じゃあ撮っていくわね」
パシャパシャと、シャッター音がその場に響く。
でも恥ずかしさなんてこれっぽっちもなく、梢の前で俺たちは恋人としての触れ合いをした。
時には頬にキスをしたり、カメラ目線で笑ってみせたり。
きっと、自然な俺たちの様子が撮れたと思う。
「お待たせ、2人とも」
撮影後、試しに一枚現像すると言ってどこかへ行っていた梢が戻ってきた。
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