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「……る」


なんか、聞こえる



「……ま……きろ…」



うー、煩いなー





さえ子「馬鹿真流起きろ!!」



『っうわぁぁあっつ!!』



真流は耳元での大音量に飛び起きた



『……ぅ、ぁ?』



さえ子「全く…、寝ぼけてんじゃないわよ」



『…ぁ、そーいえば数学の授業中で…色々思い出してたら、ぁ、寝てた』



さえ子「“寝てた”じゃないよ。もう数学どころか六時限目も終ったんだけど」



『えっ、何時の間に…。てか、なんで誰も起こしてくれなかったの!?』



さえ子「あんたが寝言でブツブツ言ってたから気味悪がって皆放っといたの」



『なるほどぉ~、ってなるかぁ!!さえ子が起こしてくれたらよかったじゃん!!』



さえ子「だから、言ったでしょ、皆気味悪がって近寄らなかったの」



『あなたもその皆の中に入ってたんかい!!ぇ、てか近寄りもしなかったの!?酷くね!?』



さえ子「あんたの寝顔のが酷かったわ」



『傷付いたぁぁぁああ!!私今傷付いたぁぁぁああ!!』



さえ子「どうぞどうぞ」



『オイィィ!!てか、私どんな寝言言ってたの?』




さえ子「“チョモランマをコッペパン!!”とかなんとか」



『意味不明ぃぃいい!!私気味悪いぃぃいい!!』



さえ子「でしょ?」



『うん。なんでチョモランマなんだろう、思い返してた内容と全く違うんだけど…』