「お母さん・・・?」
美波薫。本名、南薫子。
「輝くんも、女の子には手出しちゃだめよ?」
この人の言葉はどこか説得力がある。
「果南先輩のお母様ですかぁ?新菜、諏訪原新菜って言いますぅ。あのぉ、新菜、果南先輩にいじめられてるんですぅ・・・。」
媚を売り始めたか・・・。
「何ですって?!果南がそんなことするわけないわ!!私の娘が!!」
やっぱり、母親は、私を信じてくれる。
「でも、果南も手を出しちゃだめよ。女の子なんだから。それにね、純玲叩いた子、そこに一列。」
お母さんが殴るからって笑った。
って、そっちのほうがまずくね?!
「そうだわ。今日は果南に用があったの。輝くんとね。でもこれじゃ、あの話はダメね。純玲とこの子連れて本宅に来なさいね。」
「うん。」
母が味方なら敵はない。
母に勝てる人なんていないから。