「来たよ。小林先輩。」
「黙れ。」
果南・・・?果南が、驚くほど低い声を出した。
「お前らは、餓鬼か?証拠もねえのにぐだぐだ言ってんな!!」
そこで舞ちゃんが反論した。
「でも、新菜ちゃん泣いてます!!証拠になりますよ!!」
「それが証拠になるんならさあ・・・。」
果南はあたしを見ていたずらっぽく笑った。もちろん夏葵にも。イコール合わせろって事。
「みんな酷い!!私はずっと耐えてたのに・・・。新菜に、キモいとか、ブスとか毎日のように・・いっ、言われてたのにぃ!!輝も、10年以上の付き合いの私を信じてくれないの?みんなと一緒に、私のことで悪口言うの?たった1年の付き合いの新菜を信じるの?」
「果南!!輝・・・黒沢君、女の子泣かすとか最低!!」
「果南泣かすとか、それなりに覚悟はあるんだよね?新菜!!」
皆が迷い始める。その声の中に笑い声。
「・・・。ふふっ。」
そう、果南の声。
「こういう可能性は考えないのかしら?」
そう。もちろん嘘。