次の日の朝

母は朝一で私を迎えに来てくれた

母は私の荷物を持ち

私の左手をそっと自分の肩に寄りかかせた


「歩くわよ。」


そう言い、母は歩き出した

私もつられて歩いた

ナースステーションに着くと

母は立ち止まり一礼した


「長い間お世話になりました。」


と母は言った。


看護師達がワーッと詰め掛けてきた


「林さん!頑張ってね!

 外来に来た時は

 是非病棟に寄ってよ!」


嬉しい言葉だった


「はい!

 頑張ります。

 いっぱいわがまま言ってすみませんでした。」


私もペコリと頭を下げた

ゆっくり2人は歩き出した


麻美の背中はとても小さかった

不安でいっぱいなんだろう…