「ううん。紗枝は強い子だね。

 こんな私でよければいつでも

 お話しの相手になるからね!」


私は紗枝の話を聞き

正直驚いた

紗枝の心の底からにじみ出た

世間への恨みのような声―

納得できた気がした


右も左も前も後ろも見えない

真っ暗な中で

たった一人で生きていこうと決めた紗枝―

凄く強い女性だと思う


世間を少しでも経験した私は

紗枝に比べたらいい方だ