ていうかいきなり何だよ。怪しい商売か?


「アンタ、なにもんだ」

ジジイかババアかわからないヤツは小さなビンに入った液体を飲んだ


「私?私はおねーさん」

ジジイかババアかわからないヤツはいなくて変わりに美人な女が壁により掛かって立っていた


「なに、飲んだんだよ」

「た・ま・し・い」

女は妖艶に微笑んだ。
男は美人に弱い
俺は女をじっとみた

「どう?ほしくなった?」


長い指で掴んだ小さなビンを揺らした。
それからそのビンも開けて女は飲んだ


「それともオジサンうりたくなったのー?」

小さな男の子が俺の袖をつかんで見上げていた
もう、なにが何なんだ


「いや?でも売るって」

「どうやって売るかってことー?簡単なんだよ」

小さな男は目をキラキラさせて説明をしてくれた。


自分の魂は売れない
ただムカつくやつとか嫌いなヤツの性格の一部を売り飛ばせるらしい


用意するのはムカつくやつとか嫌いなヤツとかの髪の毛


随分と呪い分野に傾いてるな


「オジサン、とりあえずヒトビンあげるよ、」


「まぁーためすか試さないかはアンタしだいだけどな」


小さな男の子はいつの間にか生意気そーな青年に変わっていた


でも、俺はもう驚かなかった


雨も止んだみたいだし帰ろう