ツバキさんに言われた通り、

受付の裏にある部屋に入ると

隅っこの方に段ボールを置く。


いろんなコロンの香りが

まざり合うこの部屋は、

きっと受付用のロッカー室なんだろう。


少しいるだけで、

めまいがしてくる。


早く出なくちゃ。


部屋を出て受付へ戻る。


すると、ツバキさんが私に向かって

ヒラヒラとてをふって合図する。


『こっち来なさい』


無言の命令に、

一瞬で背筋が凍りついた。