学校内が体育祭色に

徐々に染まっていた。


先生も生徒もなんだか慌しい。


真由は皆に

おいていかれないように必死だ。


「おーい、真由ぅ」


花帆が真由の後ろから呼び掛ける。


「あ、花帆。どうしたの」


「どうしたの、じゃないって。

 次の時間、3年の合同練習だよ」


体育祭に向けてこうして何回か、

学年全体の練習時間が設けられていた。


花帆はもうとっくに

体操着姿になっている。


真由ははっとしつつ

慌てて体操着に着替え始めた。