「では使う曲は何にしますか」


ダンス委員の一人が指揮をとる。


その問いにすっと一人の手が上がった。


玲子だ。


その瞬間、

真由の心拍数が上昇し始めた。


玲子は1枚のCDを手に取り言う。


「前から考えてたのですが、

 この曲がぴったりだと思います」


玲子に何もされなかった安堵感で、

真由は自然と小さく溜息をつく。


先生が玲子からそのCDを受け取り、

早速玲子のお薦めの曲を流し始めた。